仙腸関節とAKA療法
仙腸関節とは、骨盤にある関節です。
骨盤は大きく仙骨と腸骨という2つの関節に分かれます。仙骨は真ん中にあり両隣の腸骨に挟まれる形で骨盤は作られています。
この仙骨と腸骨の境目の部分に仙腸関節はあります。
仙腸関節の構造と働き
仙骨の上には下から順番に腰椎(腰)、胸椎(背中)、頚椎(首)というパートに分かれて縦のラインを作っています。
腸骨の外側には股関節があります。
仙腸関節は細かく言うと8方向に動きますが、大まかに言うと仙骨が前後に傾くように動きます。この動きは「うなずき運動」と呼ばれています。
仙腸関節はこの関節を単独では動かすことはできません。それはなぜかというと、この関節だけを動かす筋肉が存在しないからです。
腸骨には仙腸関節ともう一つ股関節があり、同じ骨の内側には仙腸関節と外側には股関節が存在しています。
よって、股関節が動くときに連動して仙腸関節も動きます。
動くと言っても可動域は2~3ミリしかなく、長い間この関節は動かない関節と考えられ、その機能もはっきり分かっていませんでした。
ところが、近年になってAKA療法の開発者である整形外科医の博田節夫医師によって、仙腸関節のズレを取り除き可動域を正常にすることで、他の関節の可動域や機能が上がり痛みがなくなることが発見されました。
仙腸関節の機能
関節はどの関節でもそうですが、解剖学的に関節包という膜に包まれています。
この関節包の中にはレセプター(固有受容器)が存在し、関節の位置や動き速度などをチェックするセンサーの働きをしています。
仙腸関節は体の中心にあり、体全体の動きに反応してセンサーが刺激され、それを感じた脳が体全体をコントロール、言い換えると他の関節をコントロールするように命令を出しています。
当院で行っているAKA療法は、仙腸関節のズレを取り除くことでレセプターに刺激を入れてセンサーを活性化させ、体全体の関節が無理なくスムーズに動くようにする施術方法です。